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・家族構成:妻と結婚一人暮らし 三人兄弟の末っ子
兄の一人は県外、一人は市内に在住しているが、面会はない。
・性格:短気で頑固だが気が弱い。
・病気の理解:肝硬変と知っている生活指導されたことは守られていない。
・既往歴:50才時、慢性肝炎(アルコール性)
・現病歴:5年前よりアルコール性肝炎にて外来通院。
3年前、黄疸、低蛋白、腹水貯留が認められ入院、肝硬変と診断。退院後外来通院していたが、今回、肝性脳症による意識混濁状態のところを近所の人に発見され、緊急入院となった。
・受け持つまでの患者の状態:入院時は、肝性脳症の為のせん妾状態で腹水も強く、失禁もあったが治療とともに症状が快方に向かった。現在は意識も清明で失禁も殆どなくなっている。しかし、黄疸による掻痒感、腹水、満腹感、食欲低下、悪心、体動による呼吸促進等の症状は持続している。
合併症として、胃・食道静脈瘤はあるが内視鏡検査にて出血の危険性はない。高血糖はあるが、治療の必要はない。
・受け持ち時の状況:重症個室より4人部屋に移る。
排泄:ベット上、便尿意は自分で告げられる。
食事:ファーラー位にて自分で摂取可能。
清掃:全身清拭(全面介助を要す)
体動:自力で側臥位可能、坐位不可能。
治療:点滴及び利尿剤の与薬、ラクツロース経口与薬
V 場面設定をした全身清拭の実習指導案の作成
学生は、実習第3週1日目の実習である。
1〜2週と患者の情報を収集し、看護計画が立案でき、コミュニケーションも少しとれてきた。この患者に清潔の援助の必要性を認識し、全身清拭を計画してきた。患者は、昨日より38℃台の発熱があり解熱剤にて今は解熱しているが、体力は消耗している

 

 

 

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